都会では知り得ない自然の移ろいを感じる

小さい頃、小学校の帰り道。
どの家の生け垣にも山吹色の花が咲いていた記憶がある。

ずっと前Excelで絵を描いていたとき、
(ペイントソフトがない時代はExcelやWordの図形機能で描いてた。だから30年前??)
「のうぜんかつら」が描きたいと思い写真を撮りに行った。
通る道並を見るとあちらこちらの庭とか、田舎道の塀沿いにオレンジ色が溢れそうに咲いてた。

気がつくと、
いつの間に消えたんだろうね。
どの生け垣にも山吹の黄色をを見かけなくなった。のうぜんかつらもオレンジ色を見かけない。

 

崎戸に住み始めてから、
植物って毎年すこしづつ変わるんだと知らされた。

今まで、去年の場所に行けばその風景が見れると思ってたのに、
進化なのか退化なのか、年ごとに生態系が変わっていくのを目の辺りにする。

海も山も、密かに少しづつ変化してる。

4月。

満開の菜の花が咲き乱れ、海の青さを際立たせていた。

先に見える御床島は潮が引くと歩いて渡れる島で、
春になるとあおさで岩が覆われ、夏にはワカメなどの海藻が島を覆う・・・

はずだった。

 

今無いんですよ。あおさも、ワカメも・・・。
ウニもね、崎戸に来た最初の年は、うには食べ放題。
もちろん獲ってこないと駄目ですけどね。
今後ウニは季節になれば食べ放題!と思っていた私が甘かった。

たぶん、温暖化で生態系が変わってきてるせいで、
近くの岩場に海藻がない。
また変わるかもしれないけど・・・今の所、ここ数年ワカメもウニも採れません。

そして、そう思って見ているせいか、
車で何処かに出かけるたびに道路際の花が変化してるのに妙に気がつく。

いつの間にか増えた外来種のこの花も、
私が小さい頃には無かった花だけど、いつの間にかあちらこちらに群生してた。

でも、去年から極端に少なくなってる。

ツボ草。
老化防止に良いらしい。
これで石鹸つくったり、化粧水にしたりと出来るみたいで、
近くに群生してるの見つけて、やった〜〜と喜んで、

入念に作り方とかネットで調べて、用意して、次の年摘みにいったら・・・無い。

あれだけ群生していたのに・・・。

そして悲しいことに、今年は菜の花も咲かなかった。以前菜の花が咲いていた所と同じ場所。

咲いてるんだけどね、一応咲いてるんだけけどね。


これ・・・・。

点のようにちらっと見える黄色いの。菜の花です。

でもね、台風の後、枯れて折れてしまった八重桜が咲き始めました。
ボキボキと、枝が折れてしまってもう駄目かと思ったのに、
強いよね、植物の持っている力。

春の匂いに誘われてぶらりと歩くといろんな力が息吹いている。
崎戸に来るまでは気が付かなかったけど、
毎年、毎年、植物たちも戦ってるんだね。

外来種も単に無尽蔵に増えていくだけではなく切磋琢磨してる。
こういう自然の変化に何故今まで気が付かなかったんだろう。

そして、去年の台風で折れて木の枝だけ残っていたこれも、
わぁ〜頑張ってるよ!

そしてその下では去年までは有ったのか無かったのか、
全く気が付かなかった花が空き地いっぱい群生してる。
葉っぱは野イチゴに似てる。小さいけど。

Googleレンズで調べてみたら・・・。

何だって、ナワシロイチゴだって。何故突然急に蔓延る?

でも、いちご?
わぁ〜食べられる!(ただで食べれるものには人一番目敏い)